それは何も変わらないはずの一日だった。地球上に突然、さまざまな形のデータブロックが出現した。それらは空から降ってきたり、何もないところに出現してきたりした。データとはいえ、まるでホログラムのように実体化で世界各地に現れてきた。
データブロック内の情報は、ある技術で暗号化された上、分析しようとしても複雑すぎで分析出来ないのだ。
そのため、多くの科学者がすぐ研究に専念し始めた。若い天才美少女発明家、謎のミス・ジェー(Ms. J)もその中の一人であった。偶然であろうか、データ研究のおかげて、長年渡っても進めないある実験プロジェクトは、なんと飛躍的な進歩があった。
——『デジタル意識体』。簡単に言うと、『人類をケイ素生物からデジタル生物へ変化すること』。
プロジェクトの研究理論では、完全にサイバー化、デジタル化の人間は、空間に転送して、人類の世界のどこにでも瞬間に移動することを、簡単に実現できると考えられている。もしデジタル化のサイバー世界を構築すれば、ある意味で知的生命体の永続さえ達成するかもしれない。
データブロックの存在方をマネして、「ONE世界」というデジタルネオワールドを現れてきた。
そこは、類太陽系のデジタル世界だが、全ての実行ルールを参加者に主導される。人類は自分の精神意識を特殊なポートでこの世界に実体化して、制御可能なデジタル形態を生成出来る。まるで現実世界に暮らしているように存在し、このデータ世界に影響を与える。
大量の実験データと研究開発費を獲得するため、ジェーはONE世界を試作ゲームとして発売した。VRよりのリアル感が社会に大好評になった。
最も人気である画期的な技術の1つは、「創造力」と呼ばれる新しいエネルギー源のことなのだ。あの世界では、ある霊脈と似ている、「思考回路」という霊子を流れている。至る所に存在したが、感知できない。
人類が思考する時、もしくは何かを創造する時、思わず自分の意識を思考回路と繋がていく。意識はその中にエネルギーを集めて利用する。こういった脳内で生み出された意識の産物はインスピレーションというもの。その逆に、人類の意識が回路の外に散在している、また自分の脳内に保存される思考粒子と繋がって、新しいインスピレーションを得て、思考回路に生命力を注入することができる。つまり、思考回路と人類の意識は依存関係だと言っても過言ではない。
インスピレーションの川のように、常に動き回り、形も変わっていく。世界中の誰か思考し続ける時も、様々なアイデアを浮かんでいる時も、その思考回路を束ねられて、エネルギー欠片を凝結した。この欠片の中に、圧縮された精神力を含まれ、ハイテク技術で捕獲されONE世界を実行するエネルギーとして利用されている。
ONE世界の中に、人々は思考とデータで自由自在に様々なものを作れる。それに、好きのままに自分のルールで実行する空間されも作成可能だ。
しかし、制約のない過度の自由は、この美しい新しい世界に悪の種をこっそり埋めていた。
当時、ジェーの実験はまもなく新しい一歩を進めるところ。ONE世界の急速な発展に伴い、ジェーはようやくデジタル世界と現実世界の繋がる可能性を・・・エネルギー欠片が現実世界に現れたと!見た目が小さな輝いてる粒子だが、特製の収集容器に詰められると巨大なエネルギーを放出られる。この予期せぬ発見は、世界中の科学研究者とエネルギー機関でも驚かせた。
そのため、全ユーザーに収集容器を配布しないと。
なのに、ジェーが入念に作り上げた実験世界がただ一夜で崩壊していくこと、誰でも思いつかなかった。
ONE世界実装以来、多くの人が自分の私欲などの心の闇を余すところなくぶちまけた。目に入るものは、闇より多くの闇を生み出せ、闇しか絶えないのだ。ただ一瞬、警告するような赤いエラーは人々の眼前に表示されて、がん細胞と同様に、ONE世界の中に急速に広がり、侵食されます。悪意から生まれた悪いデータの数が既に限界値を超えて、データストームを引き起こせて、世界のすべてを解体しようとする。現実世界も悪意をまみれたエネルギー欠片を出現した。眩しい赤の光、じゅっと鳴かせる電気音、膨らんでいる欠片。
エネルギー欠片の危険だけでなく、現実に戻るまで間に合わない人も、そのまま意識がONE世界のデジタル宇宙に閉じ込められた。このままじゃ、地球は最大最悪の危機に晒すかもしれない・・・!
不安と恐怖に包まれた時、突然悪も良もエネルギー欠片が何ものに吸い込まれて、次から次へと地面を離れて地球を離れて行って、最後茫々たる宇宙に消えていた。遥か彼方へ美しい星雲だと散りばめられた。空は再び青いに戻り、目に見えるデータブロックとぼやけたエネルギーの残骸だけが残っていた。幸いにも、ONE世界のユーザー達が謎の力に強制的に意識を送り返され無事に目覚めた。あっという間に、何も起こらなかったかのように、すべてが元に戻った。でもONE世界は余すところなく消えた。
同時、行方不明になったのは、天才美少女科学者ジェーのことだ。
責任と非難を恐れてから隠れた説、地下のラボで研究し続けている説、自分の研究を放棄したくないから今でもONE世界に閉じ込められている説、様々な諸説がある・・・でも、時間が経つにつれ、人々はそのことを段々忘れていく。
そして、唯一に真実に辿り着きそうな人は、ジェーの妹である尤尼(ゆうに)なのだ。
幼い頃、まだ学生であった尤尼は親を亡くして、ジェーだけを残して世話をしてもらった。2人は深い感情を持ち、お互いに依存していた。
あの事件を発生していた時、尤尼は一刻早く姉のラボに着いたけど、待っていたのは誰もいないコンソールだけだった。ボロボロした部屋の中、人の形をしている実体化データが静かに立っていた。
そこが記録されたのは、姉がいなくなった前の一年だった。
データブロックが姉の姿に変化して、生きているようにお姉さんの動きを繰り返している。その姿はお姉さんが求めている完全デジタル形態とほぼ一緒だが、過去の姿だった。一年の記録を確認するため、尤尼は引っ越してラボに住んでいた。そのデジタル形態は意識もなく実態もない、ただただ動きを繰り返している。それを見ている尤尼は、何も言わずにお姉さんのとなりにいて、無言で泣いていた。
世の中の人はジェーもう死んだと言われた。でも彼女はどうしても信じられなかった。自分の目でお姉さんが今までやっていることと、消えた日の真実を確かめたい。
記録された姿には、ほとんどの場合、お姉さんが研究に専念していた。笑ったり、怒ったり、一心不乱の姿が輝いていた。たとえ目の前にいた『ジェー』が自分のことを見えなく返事してくれないだと分かっていも、寂しさを耐えずに声をかけてきた。まるでお姉さんが確実にそばにいたように。『ジェー』が転倒寸前の動きを見たことさえも、無意識で急いで手を貸してあげたいけど、そのまま彼女の手を通り透けて転んでしまった。尤尼も転んでしまい、きりきりした膝を押さえて涙を零れた。
残りの日が段々減らしていく。この夢もそろそろエンディングを迎えるだろう。
最後の日、ちょうどお姉さんとONE世界が一緒に消えたあの日だった。尤尼はラボの入り口で長い間立ち止まっていた。いよいよ決心して赤い目になって重いドアを開けた——彼女はわかる。この一年分のデータを流せるとお姉さんの姿が消えなくなること。不明な真実が全部今日中で決着する。それでも終わりにも嫌のだ。彼女はその真実を怖っている。
その時、ONE世界の運営に何か不具合がありそうため、お姉さんは毎日コンソールにいた時間もう一倍に。しばらくONE世界を運営停止しようと思いきや、この世界も既に制御出来ない状態になってしまい。「もし起動最初からもっと合理的なルールとガイダンスを…」とお姉さんは毎日こう考えて、後悔していた。
でも何もかも遅かったんだ。目の前のスクリーンには大量のエラー発生が満たされて、何度も何度もコンソールを操作しても何も止まらなかった。突然彼女は動きが止まった。まるでONE世界と現実世界の振動が感じているみたい。彼女の横顔はエネルギー欠片収集容器から放たれた赤い光に照らしていた。
何か辛い決心をしたように、彼女の目が鋭くなり、独り言を言いながら実験台に向かって、怪しい計器をつけて、一本一本のデータ線を自分の体に連結し始めた。
尤尼が、すべてを目に収めて呆れ過ぎてその場に立ちすくんだ。お姉さんの決心は、なんと事前に開発中のデジタル化設備を起動してから、自分自身がONE世界に100%入ることだ。その真の一部になれば、地球を崩壊していく解決策を見つけ出せる。
たとえ彼女が現実の世界にいなくなるとしても。
あの瞬間、お姉さんがただい1年前のデータのものさえも忘れて、泣きながらその姿を抱きしめたい、やめようって何回言いたい。なのに、透けた体を掴めようしても何も掴めなかった、結局すべてが無駄になって、過去が変われないんだ。
ジェーの姿が消えなくなり、何も残さずように記録も終了した。
この瞬間、尤尼は人類にデジタル化の意味を悟ってきた。
ある大胆な思いが彼女の心に浮かんだ。
尤尼は元気を出して、姉の作業着に着替え、データから学んだ技術と記憶を駆使して辛うじてラボを再現した。ついに彼女は短い間にONE世界の入り口を開け、強引に自分を押し込んだ。
今のONE世界はどこ、どんな状態、何か立ち向かうのか、彼女は何も分からなかったけど、お姉さんがあの世界にいる限り、絶対会いにいくんだ。
設備から危なさそうな音が響いて、脳みそまで届いた激痛とめまい。尤尼がデータのストリームに巻き込まれたように意識がまもなく散らがせてしまう。
データストリームは、彩る光の集まりによって形成された白い色と、無数の支流が伸びていく。もしONE世界が存在していれば、きっとある支流に記録されているはず。だけど、尤尼は何も見えない、自分の肉体への感覚も失った。
目に届かないところに、ある青い影が飛ぶように速く寄せて来て、ストリームと逆らって、必死に挫けそうな尤尼のデータを抱きしめた……
「はっ!」と尤尼が昏睡状態から目を覚ました。ここは、何もない茫々たる宇宙だそうだ。自分はもうデータストリームの意識状態ではなく、実体に近い体——デジタル形態へ変化したことだと気付いた。
もし間違えなくなったら、思考データ+デジタル形態の組み合わせから、自分が既にデータストリームを遭わないし影響されない安定なデジタル生物になったということだ。しかし、このデジタル形態は入手が容易ではない。たとえこの体がはるかに若いと感じても、元の自分とは似ていないが、元々自分の操作が失敗する可能性が高いことを知っている。異常な形態もとにかく、何も得ない、二度と目覚めない価値がない情報としてデータストリームに流されるはずなのに。
尤尼は生き残た理由をすぐに理解した。背中から抱かされたのは、ジェーだったから。
それはとても惜しくて優しいハグだった。尤尼は手を伸ばしてお姉さんの手を触れみて、確実にしていた触感を感じるだけで、零れてきた涙で目が曇った。デジタル形態のお姉さんと一緒に過ごせた一年には、こんなに簡単な接触でも一番叶えたい願いだったんだ。今まで耐えてきた一年分の悲しみと苦しみ、子供のように号泣しながら、どうして2人の幼い時に誓った永遠に別れないことを見捨てたのって責めていた——たとえ世界を救うためにも。
相手が返事来ない。尤尼が振り向いてみると、デジタル化のジェーが昏睡状態に陥っているように目を閉じていると気付いた。浅い笑顔と、相手が消えるのが嫌だから必死に抱きしめる姿。
ずっと、ずっとずっとジェーは目が覚めない。
2人とものデジタル体が安定していないみたい、もうすぐ壊れるスクリーンのように点滅している。そこで、尤尼が段々理解した——データストリームから自分を救い出すために無理やりに不完全なデジタル形態を作り出して、エネルギーを使い切りになり昏睡状態に陥っている。
何もない茫々たる宇宙に、遠くに浮かんでいる半透明のクリスタルのようなものに目を向いた。あれはかつてONE世界のコアなのに、今はその美し輝きも失った。お姉さんのデジタル体を守るために、そのコアに仕舞い込んだ。
コアとあちこちに散らばっているエネルギー欠片以外、ONE世界には何も残っていないのだ。
不完全なデジタル化の故に、尤尼が作成用の思考粒子さえも吸収できず、散らばっているエネルギー欠片を集めるだけで、お姉さんと世界を維持するための唯一の方法なのだ。一体どうすればいいのかさっばり分からなくても、もう一度目の前にお姉さんが消えるのが嫌なんだ。
ジェーとこのコア、今の彼女のすべてだ。
今度そこ、彼女でお姉さんが守るんだ。
時が流れ、ある小さな電波尤尼の耳に届けた。新しいデジカル人類が現れたという。
——誰か、ONE世界の入り口を再開したのか?
この堪え難い歳月はようやく希望の光を差し込んだ。
尤尼の指導の下で、人々はエネルギー欠片と思考粒子を集めて、新しい空間、建築と物事を作り出されて、同時に新しく巨大なエネルギーも生み出された。ONE世界は再び動き始めた。
今度の新世界はどうなるだろうか…ジェーまだ目が覚めるだろうか…
すべては、今あなたの手に握られているかもしれない。